またその報告もいたします。 私はこのブログをまだ『人間失格』を読んだことのない人のことを思いながら書いています。, 最近は速読ブームです。月に100冊読むと豪語している人もいるし、「小説を読んで感動する速読法」を売りにしてるサイトもあります。私は速読があまり得意ではありませんが、自然に速読になっている時があります。読書の苦手な人は、この「読む」ってことそのものがあまり好きじゃない。「なぜ?」って尋ねると、多くは「疲れるから」って答えます。, 前もって背景、内容を調べて読む。最初に解説を読む。気分によって読み方を変える。気楽に読み飛ばしてもいい。ゆっくり読んでもいい。メモを取りながら読む。分からないところは調べてみる。本に直接線引き、書き込みもOK内容によって読むスピードに変化をつける。リズムに乗って読む。「いつかまた読む」を前提に読む。, 読む方は気楽に読んでいますが、実は書く方はそう気楽でもないのです。原稿用紙に向かうと書けなくなるのです。そんなにネタはないのです。ネタがあっても構想を考えなければならない。そこで、多くの小説家はさまざまな工夫をしています。, 意外と几帳面だったのが太宰治。創作ノートと草稿と原稿の三段階を踏んで出来上がっているのがこの『人間失格』です。, この一文は、草稿の段階と、原稿の段階(=活字)では異なっているのです。書き換えられているのです。, ちょっとした書き換え……しかし、私はこの書き換えは太宰治の人生を通した意思の現れだと思うのです。小さな書き換えですが、強烈な印象を感じました。, 太宰から「意地」を取ったら、ただの人。苦労して小説など書いていません。さっさと会社勤め。それとも、政治家、弁護士……裕福な家庭でしたから、何にでもなれたでしょう。, 太宰治の人生は意地の人生。だからこそ、必然的に浮かび上がる一文があります。それは「第一の手記」の冒頭の一文です。, そのような男を理想とした太宰治だからこそ、この「恥の多い生涯」という厳格な言葉を選び取ったのでしょう。, 普通は「男の意地」なんてどっかに忘れちまってます。男らしさって都合がいい時だけです。正直な男ってその時だけ……, 太宰治はそれが嫌だったんです。だから、恥なんです。自分の行動が、男の理想から判断すると、とても下劣なものだったんです。, 太宰治に「男の意地」がなかったら、大量の作品は生まれなかった。戦時中にも軍部ににらまれて、危機に陥ってもなんとか生き延びた。男の意地で生き延びた。, ✅  太宰治の美学しかし、生き延びた先には「第三の手記」の最後の文章に象徴されるような末路を迎えるのです。, この『人間失格』は「男の意地の没落の物語」なのです。ーーー

写真は以下よりお借りしました。, ーーー文字を媒体にしたものはnoteに集中させるためブログより移動させた文章です。, プロフィールでもご紹介しましたが、66歳になる高齢者です。 主人公ではない『私』が、主人公である大庭葉蔵の写る写真を三枚持っていて、その様子を語ります。 一枚目は葉蔵の幼少期で、可愛らしさの中にイヤな薄気味悪いものが感じられました。 二枚目は葉蔵の学生時代で、高校生か大学生と推定されます。 幼少期から変貌し、おそろしい美貌にもかかわらず生きている人間の感じがしませんでした。 そして三枚目ですが、それは最も奇怪なものでした。 いつの写真かは分かりませんが、不吉なにおいのする写真でした。 どうぞよろしくお願いします。, ーーー

写真は以下よりお借りしました。

 林忠彦(著)『写真集・文士の時代』 https://note.com/tankanta31/n/nd7cf59ab3fd8?magazine_key=m4555864b3ce3, 宮崎に住んでいる高齢者です。とにかく文章を書くことが大好きです。いろいろやっています。リンク集→, 正直、ある年齢になるまでビジネス書しか読まなかった。 序盤でかれは道化を演じて人に好かれることに非常に嫌悪を感じていることが繰り返し書かれています。道化を演じるとは、馬鹿を演じて、つまり自分は周りにとって都合のいいやつだと思わせた結果、利益を得るということになります。 人はというか、この世の生物は利己的にしか行動することが出来ません。他者のために行動することはできないのです。それは以前取り上げた『利己的な遺伝子』に詳しいですが、簡単にいうと、利他的な集団があったとしてもその中に1つでも利己的な者が加わったら、 … 大葉葉蔵(おおばようぞう) 主人公。幼いときから人間の営みが分からず、「道化」で人を欺いて生きて来た。 竹一(たけいち) 葉蔵の同級生。葉蔵の道化を見破る。 堀木(ほりき) 葉蔵の悪友。葉蔵が酒や煙草や女にのめりこむきっかけを作る。 ヨシ子(よしこ) 煙草屋の娘。葉蔵の内縁の妻となる。 人の人生に覆いかぶさる 1948年に『人間失格』が発表されてから約70年。社会状況もメディア環境も変わった今、それでも多くの人たちの心を捉えるのはなぜなのでしょうか。 現代人の自意識にも揺さぶりをかける『人間失格』 『人間失格』とは、こんな物語です。 私:葉蔵の手記を読む第三者。 葉蔵:主人公。人の気持ちを理解することができない男。その得体のしれない恐怖と、誰にも相談できない孤独を感じながら生きている。 ヒラメ:葉蔵の父の知り合い。何かと葉蔵を援助するが、葉蔵からは嫌われている。 ツネ子:カフェ(今で言う風俗店)の従業員。葉蔵と入水自殺を試みる。 シヅ子:出版社で働くシングルマザー。娘のシゲ子と小さなアパートで暮らしている。 ヨシ子:17,8歳のタバコ屋の娘。葉蔵は、彼女の純潔さに惹かれる。 薬屋の奥さん:体が不自 … 葉蔵は本当に人間失格なのか 最後に、葉蔵は本当に人間失格なのかという事を考えていきます。なぜ『人間失格』が夏目漱石の『こころ』と並んでベストセラーなのか、それは ズバリ 誰しも一つは葉蔵と共感できる部分があったからではないでしょうか。 と思う。もっと小説を読んでいれば そのために精一杯、書いていきますので 太宰治の人間失格はなぜ人気なんすか? ①主人公大庭葉蔵は人間社会への違和感や不信感で、物心つく頃から悩んでいました。その悩みの実態は、本人の人格とは関係のない生まれながらの性格でしたので … どこかに秘密があるはず! ✅『人間失格』はよくわからない。たくさんの若い人が「太宰治の『人間失格』を読んでみたい」と言います。あの芥川賞作家、又吉直樹さんは中学の時に読んで衝撃を受けたそうです。, という方はすごいなあと思います。そんな方にお尋ねしますが、最初に『人間失格』を読んだ時の記憶がありますか?, 正直、私にはありません。記憶がないのです。「面白くない」と途中で読むのを止めたのかもしれません。中学生くらいだったのでしょう。中学や高校では、よほど本を読んでいる人じゃないと「よくわかる」にはならないのではないでしょうか。, ✅なぜよくわからないのか?太宰治は大量の本を読んできました。読書の量と質はものすごいものがあったのです。なぜなら、小説家ですから、資料の読み込みがなくては小説を書けません。さらに、戦中、戦後の混乱期にも断念することもなく書き続けたのが太宰治です。, 『人間失格』を一回や二回読んだだけでは、意味さえわからないのは当たり前です。理解できない、わからない、暗い、面白くない……こんな感想が当たり前なのです。, まあ、「わからないのが当たり前」と思えば、気も楽になります。わからないのにわかったフリをする必要なんてまったくありません。とにかく読んでみる。, ✅『人間失格』を書いた背景太宰治がこの小説を書いた背景を知ると、少しは理解の手助けになるかもしれません。, 太宰治が『人間失格』を書き始めたのは、1948年(昭和23年)3月です。なぜ「書き始めた」まで特定しなければならないのでしょうか?, 太宰治にとっては、1948年は6月13日までしかないからです。つまり、太宰治には1948年6月14日以降の日にちは存在しないのです。, 太宰治は1948年6月13日に山崎富栄という女性と玉川上水に身を投げました。この時、太宰治は39歳、山崎富栄はまだ28歳でした。1948年の3月に書き始めた『人間失格』は5月に書き終わりました。つまり、二人が入水する前月に書き上げたのです。太宰治の家族は妻と3人の子どもがいました。次女はまだ1歳になったばかりでした。それに、もう一人の娘が生まれました。この小説を書いている時はまだ6ヶ月の赤ちゃんでした。この女の赤ちゃんは、正妻の子どもではありません。, 自分の子どもが可愛くない人はいません。しかも1歳の女の子、6ヶ月の女の赤ちゃんがいるんですよ。, ではどうして、死んでしまったのでしょう。いったい太宰治に死ぬほどの、どんな理由があったのでしょう。この時期に書かれた小説が『人間失格』ですから、あまり若い人には難しいと思います。私は「よくわからない」が当たり前だと思うのです。, 子どもが4人もいるのです。気丈夫な妻もいるのです。売れっ子の小説家なのです。一生懸命に生きてきたのです。いろいろあったけど、なんとかここまでやってきたのです。戦争の時に身柄拘束になりそうになっても、なんとか書き続けたのです。ここまで生きてきたのです……, 多くの人が、この太宰治の最後の小説『人間失格』にその理由を求めました。太宰治の生い立ちから、人間嫌いになる、そして人間失格になる……その過程に「死んだ理由」を求めました。, 人の死の奥深い暗闇など無縁な、ハツラツとした青少年に「理解しろ!」と言うのは無理です。, 芥川賞作家である又吉直樹さんでも100回くらい読んだと語っています。1回、2回読んだくらいで「わかった!」という人は天才です。もちろん最初に読んだ時にも何かの感覚が残ります。その感覚は大切にしてくださいね。, ✅ どうしてみんな『人間失格』を読むの?「じゃ、なぜたくさんの人がこの『人間失格』を読むの?」, それは、有名だからです。有名な小説だから、読んでみようと思うのです。ですから、あなたも, くらいの軽い気持ちで読んでみましょう。たぶん人生の中で二度三度と読み返すことになるでしょう。その時までに「理解する楽しみ」を取っておきましょう。, この小説は太宰治が自分の生涯を振り返って、遺書として書いたことになっています。しかし、この考え方は現在では否定されています。, 研究者が『人間失格』の生原稿を研究して、はっきり分かったことがあります。それは、よくよく考えて、推敲して、計算して書いてあるのです。, 太宰治の小説はこのような「謎解き」がキーワードなんです。まずはこの『人間失格』で、「太宰治ワールド・脱出ゲーム」をスタートしてみてください。ーーー写真は以下よりお借りしました。, ーーー文字を媒体にしたものはnoteに集中させるためブログより移動させた文章です。, プロフィールでもご紹介しましたが、66歳になる高齢者です。 しかし、その年数を今から思えば なぜ人間失格 太宰治と3人の女たちが. 「幸いなことよ 悪しき者のはかりごとに歩まず 罪人の道に立たず 嘲る者の座に着かない人。【主】のおしえを喜びとし昼も夜もそのおしえを口ずさむ人。その人は 流れのほとりに植えられた木。時が来ると実を結び その葉は枯れず そのなすことはすべて栄える」(詩篇1:1-3)。 『人間失格』(にんげんしっかく)は、小説家・太宰治による中編小説。『ヴィヨンの妻』『走れメロス』『斜陽』に並ぶ太宰の代表作の1つである。 1948年(昭和23年)3月より書き始め、5月12日に脱稿した。 太宰は、その1か月後の6月13日に山崎富栄とともに玉川上水で入水自殺した。 https://note.com/tankanta31/n/nd7cf59ab3fd8?magazine_key=m4555864b3ce3, 宮崎に住んでいる高齢者です。とにかく文章を書くことが大好きです。いろいろやっています。リンク集→, 太宰治が今の時代に生きていたら みなさまからサポートについては ((( 全額社会貢献活動に寄付します ))) そんな思いがあったからだ。 『人間失格』を読み終えた後に太宰治の幅の広さに驚かされました。 さらに驚くことに、この本は太宰治の自叙伝といわれています。 フィクションではありますが、自分自身の人生を強く反映させているといわれています。 表紙を変え大ヒット! 今なぜ人間失格なの? (2ページ目) 2007年6月に、装いも新たに発売された太宰治の『人間失格』。発売後50年以上経っているというのに、わずか1ヶ月半で異例の7万5千部を売り上げました。果たしてこの背景には何があるのか? 二枚目は青年の頃 3. この記事では、映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』の公式配信フル動画を無料で見る方法を紹介しています。「高画質な本編動画を、安全なサイトで無料視聴したい!」そんな人におすすめ … この人間失格は、基本的には太宰治の人生をモチーフにして書かれています。 そして主人公の葉蔵=太宰治であり、ジャンルとしては自叙伝に近い私小説と呼ばれています。. 太宰治の人間失格映画は実話なのでしょうか? 実話なら映画ではどこまでがノンフィクションか気になる。 映画「人間失格、太宰治と3人の女たち」を観て、ついこう思った人も多いでしょう。 ここでは、太宰治の人間失格映画は実話かフィクションなのかお伝えします。 「human lost/人間失格」ネタバレ感想と考察を交えたレビュー。「恥の多い生涯を送ってきました」という一節で始まる「全人類、失格」の物語は、技術を信じるか心を信じるかが死をテーマに争われてい … だからこそ、時代に左右されない 面白いことをしただろうな。 u-nextで無料で見られるのか? 人間失格 太宰治と3人の女たちはu-nextに追加されていますが、『見放題作品』ではないので、本来なら別途で追加料金が発生してしまい … 表紙を変え大ヒット! 今なぜ人間失格なの? 2007年6月に、装いも新たに発売された太宰治の『人間失格』。発売後50年以上経っているというのに、わずか1ヶ月半で異例の7万5千部を売り上げました。 時代は、つまり環境は もったいないことをした! 3月26日…. 写真家蜷川実花が「ダイナー」に続き映画監督をする、小栗旬主演の「人間失格」。 太宰治を演じます。 女優は、宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみです。 濃厚なラブシーンの為、r15指定です。 dvdが発売されました。 巣ごもりの必需品としておススメです。 有名な日本文学とは数多くあるもので。 中でも有名なものの一つに『人間失格』があげられると思います。誰しもが一度は手に取ったことがあるのではないでしょうか?タイトルから分かるように決して明るい作品ではありません。ではなぜ未だに人の心を掴んで離さないのでしょうか?